執事・黒星は傅かない・第32話のネタバレと感想｜花とゆめ5号

2021年2月5日発売の「花とゆめ」5号に掲載されている「執事・黒星は傅かない」第32話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

 

執事・黒星は傅かない・第32話のネタバレ

不安なのは自分のほう…黒星はそう言って紫を後ろから抱きしめます。

一息大きく息を吸ったかと思えば、自分の恋人はひとが仕事している中イケメンの英国紳士と二人きりでドライブデートした挙句手作りのプレゼントまでしてしまう迂闊な人なもので…と嫌味を言ってきました。

しかしその言い方は決して屋らしいものではなく…自分をこんなにも複雑な気分にさせるお嬢の手腕に感服です！となにやら息を荒げて頬を赤く染めています…。

黒星の変態っぷりに、紫のほうがどんな顔をしたらいいか複雑な気分になってしまうのでした…。

しかし黒星は今度は真剣な様子で、紫をいっそう強く抱きしめてきました。 不安であることは本当だと話す彼。 これまでは箱入り娘だった紫の小さな世界に、たまたま自分が居て好いてもらえただった…それが、今度は外の世界に踏み出して様々な出会いを経て心惹かれる男性が他に現れてしまうかもしれない…。

黒星は苦しいほどに紫を抱き締めます。

紫はなぜ黒星がこんなことを言いだすのが不思議でなりませんでした。

 

時は遡り、スティーヴンと黒星の幼少期―――。 2人は幼い頃から一緒に遊んだり勉強したり、悪戯もしたりと…まるで本当の兄弟のように過ごしてきました。

しかし2人は互いの住む世界と立場が違うものなのだという現実を、次第に思い知るようになっていきます。

学校ではいつも主席の黒星。 スティーヴンはいつも二位でした。 優秀な二人でしたが、同級生たちは黒星のことだけを認めていませんでした。 「勉強できても所詮は家ごとスティーヴンの家の奴隷」だと黒星のことを馬鹿にしていたのです。

しだいにそれは虐めへと発展していきます。

スティーヴンは事あるごとに黒星を助けようとしますが、全てをフォローできるわけではありませんでした。

 

ある日、事件が起きます。 いつものように嫌がらせを受けていた黒星でしたが、いじめっ子たちが「今度はスティーヴンも一緒に虐めてやろうぜ」と発言したことをきっかけに、ついに黒星は反撃をしてしまったのです。

いじめっ子たちをボコボコにしてしまった黒星。 先に手を出してきたのは向こうなのに、なぜか黒星だけが退学するという結果となってしまいました…。

後に黒星は母親と共に邸を去っていってしまいました。 その時の絶望感と無力感を、スティーヴンは今も忘れられないでいます。

 

そんな苦い記憶で目覚めるスティーヴン。

どうやら彼は夢を見ていたようです。

スマホを見ると紫からメッセージが入っていました。 彼女に呼び出されて廊下に出ると、紫はあることを相談してきました。

黒星が弱音を吐いていてなんだか様子がおかしいから、もう少しこの邸に置いてもらえないか…彼女はそう聞いてきます。

スティーヴンはなんだか嬉しくなりました。 八年前に執事の修行をするために邸に黒星が戻ってきたとき、彼は「守りたい子がいる」と話していました。

しかしいまはその“子”が黒星を守ろうとしてくれている…。

スティーヴンは心が温かくなります。

 

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