終のひと・第31話のネタバレと感想｜漫画アクション

「漫画アクション」に掲載されている「終のひと」第31話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

身勝手な正義感は逆に遺族を追い詰める。

宗助が放ったその言葉は、吉田の心を貫きました。

確かに吉田が西府の自殺について調べだしたのは、手柄をあげて周りに認めてもらおうと思い立ったのがきっかけです。
早く一人前の刑事になろうと躍起になっていた吉田は、正義なんて言葉を口実にしながら実際のところは自分のことしか考えておらず、遺族の気持ちなんてこれっぽっちも考えていませんでした。

決して悪意からきた行動ではなかったものの、「正義」という言葉をどこか履き違えてしまった吉田。

当時の吉田は宗助のたのたった一言で自分の過ちに気がつくことができたのです。

吉田は西府和真の葬儀に出席します。

参列者たちが花を手向ける中、吉田は自分には西府に花を手向ける資格なんてないと感じていました。

しかし宗玄がやってきて、人の最後を見送るのに資格なんていると思うか？と吉田に諭してきます。

宗玄に促されてふと棺のほうを見ると、そこには西府の両親の姿がありました。
彼らは棺の中に静かに眠る息子の姿を見ながら、悲し気な表情を浮かべつつも口元に笑みを溢しています。

両親はすでに、息子の死を受け入れ、前に進もうと努力していたのでした。

その姿を見た吉田は決心がついたのか百合の花を手向けに行きます。

花がいっぱいに敷き詰められた棺の中に眠る西府和真。
死に化粧によるものか、肌や唇もまだ血が通っているように温かみを感じ、痛々しかった首のアザも綺麗に消されていました。

遺体を目の当たりにし、思わず"キレイだ……。"と口にしてしまう吉田。

葬儀後、吉田は宗玄から葬儀屋の極意を教わります。

金はしっかりとりつつも、遺族の心に寄り添った葬儀を提供する。

それが宗玄のモットーでした。
何だか銭ゲバなのか聖人なのかわからないセリフに、吉田は思わず笑みを溢します。

その後、吉田は宗助のもとへ。
宗助は"また吉田が道を間違えたり迷ったりしても俺がお前のケツを拭いてやる。"と頼もしい言葉をかけてくれました。

吉田はこれをきっかけに、ますます精力的に宗助に教えを乞うようになったのでした。

そんな昔話を後輩の前で語っていた吉田。
あまりにも壮絶なストーリーに、後輩は口をあんぐりと開けたままでした。

そこへ宗助がやってきます。
葬儀屋を継いだ宗助の後ろ姿は、どこか宗玄に似ている雰囲気を醸し出しているのでした。

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葬儀屋も奥が深い仕事ですよね。 しかし宗助や宗玄みたいなヒゲ面がスーツを来ているとどうしても危ない系の仕事の関係者に見えてしまいますね……。

次号（4月5日発売号）からは新章がスタートするとのことです！楽しみですね！