兄の嫁と暮らしています。・第117話のネタバレと感想｜ヤングガンガン

「ヤングガンガン」に掲載されている「兄の嫁と暮らしています。」第117話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

坂本から突然恩師の訃報を聞いた希は、驚きを隠せません。もちろんお墓参りに行きたいと思っていました。しかしどうしても足が動きません。それに希の頭に引っかかるのは坂本の言った、"年齢的には大往生だったからさ。"という言葉。

うーんと教室で考え込んでいると、同僚の教師の藤に"職員会議ですよ。"と呼ばれて希は教室を出ました。その廊下で見つけたのは窓にもたれかかって、悩んでいる様子の男子生徒の洋介。いつも元気な姿からは考えられないほど落ち込んでいる様子です。

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しかし職員会議もあるため、声を掛けずにその場を離れた2人。ですが職員会議が終わると、嫌な予感がしたため先ほどの場所に戻りました。なんとそこには外が暗くなっているというのに、廊下にはまだ洋介の姿があります。

"もう下校時間だぞ。"と藤が声を掛けると洋介はわっと飛びつきました。

場所を教室に変えると、洋介は家で飼っていたクワガタが死んでしまったから帰りたくないと話します。クワガタは5年飼っていたから、寿命なのは洋介もわかっています。しかしそれを家族や友人から言われても、その死を受け入れることは出来ません。

"寿命だからしょうがない。"と慰めてくれる言葉に納得がいかない洋介に、藤もあることを思い出しました。小学生のときに亡くなった曾祖父のことです。80歳を超えていて大往生でしたが、それでももう一度桜が見たいという曾祖父の言葉が藤の頭から離れませんでした。

"一体何歳で亡くなったら、残念ではなくなるんだ？"
藤の言葉がすとんと希の腹に落ちました。夫を亡くした時散々言われた、"かわいそう。"は希の心をまったく癒してはくれませんでした。

"悲しい、だけでいいんですよ。"。希は洋介に"今は悲しんで、一緒に過ごした時間が楽しかったことだけを忘れないでいて。"と伝えました。まるでそれは、自分に言い聞かせているようです。希はその帰り道、"大事なものを失った時、無理に納得する必要はないんだな。"と呟きました。

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誰かを失う悲しみっていつになっても忘れられないし、何度あっても慣れないですよね。
今回は希が苦しみ続けるその悲しみに向き合うようなお話でした。夫を亡くしてから気丈に振舞ってきた希ですが、まだ消化しきれない悲しみを抱えているようです。
そんな悲しみも物語が進むごとに少しずつ消化されていくのでしょうか？これからがまだまだ楽しみですね！