恋と地獄・最新あらすじ（ネタバレあり）・考察と感想 ｜シーモア

「シーモア」に掲載されている「恋と地獄」第5巻～第6巻のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

坂下との不倫がバレて、家から一歩も出ることのできないネネはベッドの上で膝を抱えていました。不安な時間を切り裂いたのは恋人、久野の訪問。嬉しい訪問ですが、久野に嫌われたくないネネは本当のことを話すことが出来ません。また来る。そう言い残した久野の言葉に胸をときめかせるネネ。

翌日、鳴るインターホンの音に久野だと喜んだネネがドアを開けた先にいたのは久野ではなくてーーー⁉

やっぱりネネは追い詰められていますね。会社で自分の指導係をしていた坂下との不倫が社内にバレただけでなく、その奥さんにもバレていて、しかも坂下を追い詰める協力をする代わりに、慰謝料は無しなんていう取引までしました。頭で理解していても、これだけ色々起きていたら動揺してしまいますよね。 動揺や怯えなど、とにかく精神的に不安定になっていたネネですが、恋人の訪問に顔を綻ばせました。その時はよかったなと思ったのですが、やっぱりネネの恋愛はちょっとおかしい気がします。

ネネが恋人の久野を想うようになったのは大学生の頃。田舎から出てきて不安だったネネに、可愛いと久野が言ったのが始まりでした。きっかけはよくある愛らしいものですが、ネネはその“可愛い”という言葉に執着を見せています。そしてその執着は言葉から久野に向いている状態。恋愛と執着の差はと言われたら難しい気はしますが、少なくともネネの中に“久野のためになにかできることはないか”、そう気遣う気持ちはないように見えます。普通の恋人同士なら支え合うイメージですが、ネネと久野の関係は一方的にネネが寄り掛かっているイメージ。しかも、久野はその重みに気付いて、ネネと距離を置こうとしている感じがします。 ネネ、このままじゃ、本当に全部なくなっちゃうよ？

ネネにとっての一番はおそらく久野だと思います。なら、不倫相手の坂下の一番は？と考えてみると思いつくのは坂下本人な気がしませんか？ネネは久野に執着するあまり、嫌われないようにストーカーに遭っていると話を誤魔化して、引きこもりの状況を疑われないように乗り越えました。それにネネ自身が坂下は久野の代わりに自分を“可愛い”と言ってくれる人だと言っています。それを考えるとネネにとって久野はかなり重要な人だと思うんですけど、坂下は違う気がしました。

坂下が不倫を始めたのは家庭に不満があったから。ですが、家庭にはなんの問題もなく、というより家庭を一切顧みない坂下に代わり、妻が1人で家庭を支えていました。だから、坂下の不満というのは簡単に言えば“現状に飽きたから”という感じが正しい気がします。安定した家庭があるからちょっと遊んでも大丈夫。妻は何も言わないから大丈夫。なんて、根拠のない自信の元に自分の欲求を満たすために、不安定で靡きやすいネネを不倫相手に選んだ。こう考えると坂下にとって一番大事なのは彼自身。でも、その考えを支えていた家庭はもうありません。坂下、暴走の予感？

なんだか見ているだけでもやもやしてきますね。ネネももっと自立すれば、たぶん久野ともっと上手くやれたと思います。それに坂下ももう少し家庭を顧みていれば、奥さんと話をしていれば、こうはならなかったはず。この物語が向かう先にあるのは破滅でしょうか？それとも一度崩れた2人の再興？どうなるかはわかりませんが、一度崩れることは間違いないと思います。その崩壊、どう迎えるのかが楽しみですね。もう壊れてはいますが

もう一度、夫と家族をやりたい。
夫の不倫を知ってしまった翌日、リノは友人の三井にそう決心を伝えました。三井からのアドバイスはただ1つ、正直に怒ることです。その言葉を胸に、夫との関係を改善するためにリノが向かった先は不倫相手の家。

しかし、そこでリノの眼前に突きつけられたのは妻の自分をバカにしながら不倫に興じる夫の姿。
その姿にリノは新たな決意を胸に抱くことになります。夫からすべてを奪う。そのために不倫相手から情報を奪い、会社に不倫の事実を突きつけ、夫を崖の上から突き落としたリノ。

空っぽになった家に呆然とする夫を置いて、家だった場所から飛び出したリノの足取りは軽くてーーー⁉

よく不倫は遊びだからという人がいますよね。たぶんリノの夫もそうだったんだと思います。妻のリノが必死に守っているおかげで安定していることもわからないまま、家庭という基礎が、帰る場所があるから、ちょっとふざけてみただけ。本当にそのくらいの軽い感覚だったのではないでしょうか？

ですが、その間もリノは何も知らずに愛した夫を信じて、ただただ大事な家庭を守り続けていました。そのありがたさもわからず、不倫するどころか、その上、妻を貶めるような発言をするなんて地獄に落ちて当然ですよね。

夫の浮気を知ったリノは慰謝料の減額を餌に浮気相手から浮気の情報を手に入れました。そうして手に入れた夫との性行為のビデオを会社だけではなく、親族、もちろん親にまでバラまいています。おかげで社会的制裁を喰らった夫はたった1回の浮気くらいと侮っていましたが、1回だけでも浮気は浮気。リノを裏切ったことに変わりはありません。

これからリノは慰謝料請求を行うようです。これはがっぽり奪って欲しいですよね。本当に一生かかっても払えないくらいの金額をもらっても当然な気がしました。

それにしてもリノは強い人ですね。ただでさえ、伴侶が不倫していると知ったら戸惑うのはもちろん、怒ったり、泣いたりと感情が暴走するのが当然というか、普通だと思います。でも、リノは不倫を知った時、もちろんショックは受けているようでしたが、もう一度夫とやり直そうと覚悟を決めるだけの強さを持っていました。普通は許して、またやり直そうなんて思えませんよね。

しかも、その上、夫の不倫現場にかち合ってしまった時は2人の間に割り込むのではなく、冷静に証拠を残すためにカメラを回しました。そして、冷静なまま、夫に一番ダメージが与えられる方法を着々と進めて、結果的に夫を地獄に叩き落すことに成功します。

不倫に気付いてから復讐するまでの間、ずっと冷静だったリノは本当に強いと思いますし、こういう人は一番敵に回しちゃいけませんよね。みなさんも気を付けましょう！

夫が絶望した時、思わずガッツポーズをしてしまいました。本当に今回の夫もムカつきますね。社会的制裁を喰らったのに、落ち込むでもなく、首謀者のリノに手を上げようとするなんて、最低です。

まぁ、結局リノに離婚と慰謝料を突きつけられて、これからの連絡は弁護士にお願いねと言われた時はスカっとしました！やっぱり最後に信じられるのは自分ですね。リノにはこれから子供と一緒に二人三脚、頑張ってほしいです！

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