【31話更新】「もう一度、光の中へ」のネタバレと感想まとめ｜ピッコマ

「ピッコマ」に掲載されている「もう一度、光の中へ」のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

まだ幼いイシスは母を失い、皇太子として生きろと祖父から厳しく教育されていました。そのため、誰も信用できず、新たな皇后のアイリスのことも信用できません。そんな中アイリス懐妊の知らせを聞いて、イシスは秘密基地にしている使われていない宮殿に足を運びました。これから生まれてくるアイリスの子供のために、この宮殿は使われる予定です。

最後のお別れと、宮殿にある山に1人で登ったイシス。別れを惜しんでいる彼は声を掛けられて、振り向きました。そこにいたのはアイリス皇后でした。とっさにその場を離れようとしたイシスは石に転んでしまいます。イシスに駆け寄ったアイリスは、怪我の心配をしました。

しかし、イシスはそんなアイリスの気持ちを振り払います。 "自分をもっと大切にしてほしい。"

そんなことを考えていると、あの日以来の自分を呼ぶ声を聞きました。"お時間があるならお茶でもしませんか？"とアイリスに微笑みを向けられます。

イシスはずっと孤独で戦っていたんですね。
自分には皇太子としての価値しかないと思い込んでいるイシスにとってアイリスの妊娠の知らせはきっと絶望的だったはずです。自分になにかあっても代わりがいると思い込んでしまったのかもしれません。
そんな自暴自棄になるイシスに手を差し伸べたのは他でもないアイリスです。一体アイリスはイシスにどんな話をするのでしょうか？きっと今の優しいイシスがいるのはアイリスのおかげですよね！

罪を犯した妹の影響で、皇帝になれても権力を持てない可能性があるラキアス。より強大な権力を持つ皇帝となるために、エルミール帝国を制圧することを諦めるわけにはいきません。しかしその原因となった妹を思い出す度に、ラキアスは頭痛に悩まされていました。

しかし、重い過去を持つのはラキアスだけではありません。イシスもまた辛い記憶を持っています。

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母は、イシスを産んでから体調を崩しました。元々体が弱いこともあり、ベッドの上で伏せる日々が続いています。そうして、回復することなく、母が亡くなったのは1年前のこと。雨の降る日に行われた葬儀の場で祖父から、"皇位はイシス様のものです。"とイシスは告げられました。

その日からイシスは、祖父から皇太子としての生き方を強要されます。自分を中心に巻き起こる争いに耐え、向けられる矢を受けながらも平静を装うような心を殺した生き方。しかし、それには理由がありました。 父から唯一の皇太子と宣言を受けていても、母の生家である公爵家になにかあったり、新たな皇后が皇子を産めばイシスの立場は危うくなります。祖父はその前に、イシスを皇帝たりえる人物に育て上げようとしていました。

そんな祖父が警戒しろと言ってきたのは新たな皇后、アイリス。しかし優しくて穏やかで、なによりも自分に真剣に向き合ってくれるアイリスのことをイシスはどうしても悪い人に見られませんでした。それでもイシスは、言いつけを守って警戒をします。話すときは短く、誘われてもどこにも行かない。

本当は皇太子ではない自分を見ようとしてくれるアイリスに、イシスは心を開きたいと思っていました。しかし、皇太子として、厳しくしつけられたイシスにそれはできません。そうして1年ほど経った頃、イシスの耳にアイリス懐妊の話が聞こえてきました。

恐れていた事態です。しかしイシスには、それより秘密基地が無くなる方が問題でした。これから生まれてくる子が使う宮殿は、イシスの大切な秘密基地。最後にと幼いイシスは、その宮殿のそばにある山に登りました。 誰にも知られず、ここで1人で過ごす時間はイシスにとって特別なものです。

"寂しいな。"イシスが最後の山での時間を名残惜しく思っていると"イシス殿下！"と呼ぶ声が聞こえて–––––––⁉

今回はイシスの過去のお話ですね。 イシスはこれまで皇太子らしい皇太子という感じでした。ラキアスと比べると正統派っていう感じです。しかし、その胸に秘める熱い物もたしかにありましたよね。もしかしたら今回のお話になにか原因があるのかもしれません。 アイシャにとってとても心強い味方ですが、イシスになにがあったのでしょう？

すべてをアイシャから聞いたイシスは、復讐をしたいと望む彼女の力になることを約束しました。その頃、ラキアスは教会で祈っているマリアンヌの元を訪れます。

わざわざ会いに来てくれたラキアスに笑顔を向けるマリアンヌ。その笑顔にラキアスは、昔のことを思い出します。穏やかな草原の上で黒髪の愛らしい少女が、"アスお兄様だ！"と嬉しそうに笑う姿。その瞬間、ラキアスの頭に鋭い痛みが走ります。

痛みを堪えながらラキアスは、エルミール帝国で行った暗殺計画の失敗をマリアンヌに伝えました。報告を受けたマリアンヌは聖女と呼ばれていながらも、悔しそうな態度を取ります。

元々計画の実行段階から、無茶な計画でした。それでも強行した結果は失敗、その上時間と金をかけたスパイを失ってしまいました。無茶だとわかりながらもラキアスが計画を実行に移したのは、皇帝になるためです。それもただの皇帝ではなく、強大な権力を持つ皇帝に……。

皇帝という地位に立つ人間には、どんな欠点も許されません。

しかし、ラキアスにはある強烈な欠点があります。それはラキアスの同腹の妹、アリサ・デル・イデンベルの存在。彼女はマリアンヌを毒殺しようとして死刑になっています。母である皇后は娘を犠牲に生き残りましたが、兄であるラキアスは自由に過ごすことは出来なくなりました。

幸い他の兄弟たちは、ラキアスを皇帝にと支援してくれています。しかし皇帝の力が弱ければ、貴族たちに実権を奪われる可能性があるのも事実。そこで大きな手柄を上げ、強大な権力を得ようとラキアスは企んでいました。その手柄として、彼が選んだのはエルミール帝国を征服すること。

そんなことを考えていると、もう夕食の時間です。ラキアスはマリアンヌに手を貸して、教会を出ることにしました。その時、触れたマリアンヌの冷たい手にふと妹の小さくて温かい手を思い出します。 ですが罪を犯した妹のせいでこんな思いをしているのだと振り払い、ラキアスは教会の扉を閉めました。

その背後で、マリアンヌがにやりと歪な笑みを浮かべているとも知らずに–––––––。

ラキアスにも事情があったんですね。もちろん事情があるからと言って、人を殺したり傷つけたりしていいわけがありませんが、なんだかちょっと同情してしまいます。 それに本当にラキアスの妹はマリアンヌを殺そうとしたのでしょうか？ 度々見るマリアンヌの聖女とは思えない表情や言動を知っていると疑いたくなりますよね。 今回も暗殺が失敗して残念だとか言っていましたし、なんだか怪しい気がします。

前世の記憶があることをイシスに全て話したアイシャ。突拍子もない話にも拘らず、手放しで信じてくれるイシスにアイシャは初めて心の奥底から安心することが出来ました。

ようやく全てを話して落ち着いたのか、アイシャの瞳からはなかなか涙が止まりません。恥ずかしそうにぐいっと目元を拭うアイシャ。そんなアイシャの手を取って、イシスはある約束をしました。"お前の敵は僕の敵、お前を傷つける者は何人たりとも許しはしない。"。

真っ直ぐにそう言ったイシスは、アイシャにこれから何がしたいかを問いました。"全てを明らかにして復讐がしたい。"。少しだけ悩んだ後、アイシャはそう口にしました。イシスはもちろん協力すると約束を交わします。すべてを受け入れてくれるイシスに、またアイシャは涙を流してしまいます。 そうしていると泣きつかれたのか、アイシャはイシスの膝で眠りについてしまいました。

夢の中でアイシャは、暗闇の中で1人後ろから聞こえてくる足音から逃げ続けていました。孤独に苛まれていましたが、そんな中アイシャの手を取ってくれたのはイシスです。そして、イシスに手を引かれて、アイシャは暗闇の中に光を見つけることが出来ました。

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その頃、ラキアスはイラついた様子である場所に向かっていました。彼は"セレーネの復讐から逃げられはしない。"という予言に焦っているようです。予言に焦る理由は毒殺事件の失敗、そしてイシスの睨む通り伯爵をスパイとして送り込んだもののこちらも失敗してしまったからでした。

しかし、それで諦めるラキアスではありません。毒殺が上手く行けば、すべてラキアスの手の中に収まる予定でした。ですが、失敗してしまった以上、丹念に証拠を消してもしも尻尾を掴まれたときの対応を考えなければいけません。そして、もちろん戦争の準備も……。

そうしてラキアスが訪れたのは教会。 教会には純白のドレスを身に纏ったマリアンヌがいて、ひどく優しい笑顔で微笑みながらお祈りをしていました。

アイシャに強力な味方が出来ました！しかもただ理解してくれただけではなく、復讐にも手を貸してくれるといいます！もうがっつりしっかり復讐してラキアスとマリアンヌを地獄に叩き落してほしいですね。 ラキアスの腹の中は真っ黒すぎるし、マリアンヌもまるで聖女みたいな扱いですが、本当は地獄の底みたいな腹黒さです。それを今現時点で知っているのはアイシャだけ。 イシスと2人で復讐を達成して、幸せになってほしいです！ 続きが楽しみ！

伯爵の犯行動機が明らかになり、黒幕の姿が浮かび上がります。なんと、その正体はイデンベル帝国の皇族。思わぬ人物の登場にアイシャは青ざめます。

イシスに謝られた瞬間、アイシャは吐き気を催しました。前世の自分と兄弟、そして今の家族が走馬灯のように駆け抜けます。必死に口元を抑えて俯いているアイシャに、イシスは部屋に戻るよう声を掛けました。

しかし、アイシャはそれを断ります。アイシャが部屋に戻らなかった理由は、自分のことを話すためでした。

"自分には生まれたときからの記憶がある。" アイシャの言葉に、イシスの手が止まります。驚くイシスに、さらに前世の記憶もあることを伝えました。

インデンベル帝国の皇女だったこと、濡れ衣を着せられたこと、そして弁明の時間さえ与えられずに処刑されたこと……。 "それでも、マリアンヌを殺そうとしたことなど1度だってありません。" 涙を零しながら絞り出すように、アイシャはすべてを話します。話し終えたアイシャの脳裏に浮かぶのは、前世で話を聞きもせずに罪を着せてきた人々の顔。もしかしたらイシスも信じてくれないかもしれません。

"僕は信じる。" 怯えるアイシャを真っ直ぐに見据えて、全てを信じるとイシスは言います。それは誰一人信じてくれず、処刑までされてしまった過去を持つアイシャにとって信じ難いことでした。優しくイシスに撫でられて、胸が高鳴るアイシャ。

イシスがアイシャの突拍子もない話を信じるのには、理由があります。それはアイシャがアイシャとして生まれてからずっと、兄として見てきたからです。もしも前世で妹を殺すような人なら、その片鱗がアイシャに出ていてもおかしくありません。ですが、アイシャには、そんなこと1度だってありませんでした。

ぎゅっと抱きしめてくれるイシスの腕の中で、アイシャは泣きじゃくります。 生まれ変わっても、14歳で止まっていた時間が少しずつアイシャの中で動き出すのを確かにアイシャは感じているのでした。

ずっと強がってきたアイシャの心の扉が開いた瞬間です！ 是非この作品を応援している方には読んでいただきたいです。なにより、イシスが真っ直ぐに妹を信じる姿は本当にアイシャにとって最高の救いに見えました。 前世からずっと信じてもらえず、人間不信気味だったアイシャにようやくすべてを知る味方が出来ました！ここから幸せになって！

第26話の感想は準備中です。

第25話の感想は準備中です。

兄を助けたいアイシャの元にビオンが魔法石を持ってきたことで、中級精霊のリミエの召喚に成功しました。あとはリミエの力を借りて、イシスを助けるだけです。精霊の力を借りたいとアイシャが告げると少しだけ悩んだ後、リミエは失礼しますと声を掛けました。

するとさらりと短い髪が揺れて、黄金色のオーラに包まれたアイシャ。瞳も同じ透き通る黄金色に変わっています。周囲の人が驚いているのも気にせず、アイシャは眠ったままの兄イシスに手を翳しました。

小さなアイシャの手から、精霊の力を示す黄金色の光が発せられます。そしてその光がイシスの体に吸い込まれて行きました。じわじわと回復していくように見えるイシス。しかしもう少しというところで光が消えかけてしまいます。リミアを召喚するだけじゃ足りなかったのかと、アイシャは焦りを隠せません。

小さい頃、兄は時間を見つけて遊んでくれました。 "お前が大好きだよ。"そう言って忙しい中、遊んでくれた兄。もう一度兄の笑う顔が見たい……その思いでアイシャは残り少ない魔力を絞り出しました。

そのせいでバタンっと床に倒れこんでしまいます。周囲の人々がアイシャの元に駆け寄り、このままじゃアイシャが危ないから中止にしようと声を掛けました。 大神官が来るまでのほんの少しの間でいいから、繋ぎ止めたかった。アイシャは力不足と兄を失う恐怖に、涙を流してしまいました。

"ここ、天国だったりする？" 誰もが絶望したその時、ベッドの方からイシスの声が聞こえました。そちらに顔を向けるとそこにはまだ顔色は悪いものの確かに目を開けて、翡翠色の瞳で笑っているイシスがいます。

誰もがイシスの回復を喜び、落ち着くとアイシャはこれまであったことを話して聞かせました。古代語の本を読み解いたこと、中級精霊の召喚に成功したことなどです。その話をしているとこれまで治療に当たっていた神官の1人が声を掛けてきました。

何人もの光の神官でも回復させることが出来なかったイシスを、目覚めさせたアイシャ。その高い治癒能力から、アイシャは聖女なのではないかと尋ねられるのでした……。

イシスが無事でよかった！もしかしたらもうダメかと思ってしまいました。 でも、アイシャの祈りが届いたようで本当に良かったです。それにしても気になるのは中級精霊の力を借りた時のアイシャの瞳ですよね。黄金色の瞳と言ったら……。 もしかしたら神官の言うこともあながち嘘じゃないかもしれません。次でその事実が明らかになるのでしょうか？気になりますね！

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