名作「BANANA FISH」を読んで。ハードボイルドな世界観に描かれた美しい友情に泣く

今回は吉田秋生先生の「BANANA FISH」をご紹介。

紹介もせずにあれなんですが、 まだ読んだことの無い方、できるだけ早く読むことをおススメします…。

もう名作すぎます。 本作は「別冊少女コミック」に1985年〜1994年にて連載されており、コミックス全19巻。

私も全く世代じゃない、というか私が生まれる前に連載始まってるくらいなのですが笑 この作品は現代の若い子達にも是非読んで欲しいですね。そして後世に継いで行って欲しい！！

内容はハードボイルドでアクションが多めなのですが、 「友情」とは何かを本気で考えさせられます。

2度ほど舞台化もされ、うれしい事になんと、吉田秋生の40周年記念プロジェクトの一環として、 2018年7月にアニメ化決定したそうです！！やったー！！

ということで、アニメを見る前に是非原作をご紹介させてください。

「BANANA FISH」あらすじ

この漫画は、1973年のベトナム戦争での悲劇的なシーンからスタートします。

アメリカ兵のマックスはある日、衝撃的な場面に遭遇。 それは友人のグリフが錯乱状態となり、仲間を3人亡き者にしてしまう。マックスはグリフを止める為に彼の足を撃つ。 そして、撃たれたグリフはマックスが聞いた事のない「バナナフイッシュ」という言葉を何度も何度も繰り返し呟いていた…。

時は過ぎ、1985年のニューヨーク。 グリフの腹違いの弟であるアッシュはストリートキッズのボスとなっていた。 そんなある日、アッシュは瀕死の男からペンダントを渡される。男は「バナナフイッシュに会えた」という謎の一言を残して亡くなる。

アッシュは、バナナフイッシュという単語に敏感に反応した。 なぜなら、グリフは発作が起きる度にその言葉を繰り返していたからだ。

アッシュはバナナフイッシュの謎を突き止める為に、まずは男を襲った自分の仲間である二人の少年に尋ねる。 少年達はアッシュを狙う軍団のボスであるディノに頼まれたと話した。

アッシュは、ストリートキッズを取材に来た奥村英二と出会い、彼の優しさに触れるようになる。 幼い頃から暴行を繰り返されてきたアッシュにとって、英二のように見返りを求めない人間は特別な友となった。

だが、ディノはアッシュが特別な友とする英二が邪魔な存在となっていた。 そこで、アッシュの親友であるショーターにバナナフイッシュを投与。 もう少しで英二は命を落とす所だった。我に返ったショーターはアッシュに自分を消してくれと懇願する。 そして、アッシュは親友の命を奪った。

自分を攻め続けるアッシュを、英二は優しく慰める。 そして、ずっと側にいると約束するのだった。英二は日本へ帰国する事となり、アッシュへの手紙と日本行きの航空券を渡す。 手紙を見たアッシュは急いで空港へ向かうのだった。

「BANANA FISH」の感想

もっとはやくこの漫画と出会っていたかった！！！ そう強く思うほど、ストーリー構成、心理描写、作画、全てに圧巻されます。 かなりのビッグスケールなこの内容を、少女漫画家が描き上げたなんて…。

また驚くことに、このハードボイルドな内容を「別冊少女コミック」で連載していたんですね。 あらすじを読んで違和感を覚えた方もいるのではないでしょうか。

でもわかります。女子がどんどんハマっていっちゃうのわかります。 だってアッシュがもう泣けるくらいかっこよすぎます泣

IQ200で運動神経もよくて顔もいい。落ちない女はいませんね。 だって作中でも、男までもどんどん落として行ってますから！！ 初期は絵柄が劇画タッチなので、団子鼻ですが3～4巻辺りでいきなりイケメンになってくるのが見ものですw

そして英二とアッシュの友情が本当に美し過ぎる。 育った国も環境も言葉も違う2人が、BANANA FISHをめぐる中で出会い、 徐々にお互いを尊い存在として認識し合う。

ずっと生涯孤独で、汚れながら闇の世界で生きてきたアッシュを、 英二があたたかく何度も受け止める。 もう友情以上の絆で結ばれた2人の関係性が、吉田秋生先生の秀逸な心理描写で描かれる。

ラストは涙なくしてはもう読めません…！！

アクションシーンや、アッシュの頭脳戦を楽しめるシーンも多く、 一気に読めてしまう名作です。

「BANANA FISH」はこんな方におススメしたい！！

この作品は老若男女全員におススメしたいです。 少女漫画ですが、男性も必ず楽しめる内容。

是非手にとって読んでみてくださいね！！

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