夜明けの唄・第1巻のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想

「夜明けの唄」第1巻のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

村を守るために異形と戦い続ける孤独な青年

舞台は、夜な夜な海から現れる異形に襲われる謎の現象に数年前から見舞われている村でした。

村を守るために、異形と戦い続ける存在があります。それは、覡（かんなぎ）と呼ばれる巫女の子供たちです。

覡は異形を祓う度に、命を蝕む黒い痣が体中に現れます。エルヴァは覡になって5年が経つ青年。当然身体は、すでに黒い痣に毒されていました。エルヴァの寿命は、もってあと数年だと予想されています。

毎晩村を守るために浜辺で死闘を繰り広げるエルヴァですが、そんな覡達のことを、村人たちは次第に顧みなくなっていました。

孤独な戦いを続けるエルヴァ。しかしそんな彼に、運命的な出会いが訪れて……？

下男を名乗り出るアルト

村を守ってくれているのに、村人たちから気味悪がられている覡のエルヴァのことを不憫に思ったのは、村の少年のアルトでした。

アルトは自分がエルヴァの力になってやりたいと強く考えるようになり、エルヴァの覡小屋に転がり込む形で身の回りの世話を始めるのです。

最初はアルトを煙たがっていたエルヴァですが、孤独に生き続けたエルヴァにとって、アルトは癒しそのものでした。

2人で住むようになってからしばらくして、エルヴァの体にある異変が訪れ始めます。

なんと、命を蝕む黒い痣が、次第に薄くなっていったのです……。

本来は短いはずのエルヴァの寿命に変化が訪れる

覡は本来、痣が濃くなるほどに命が削られ、早死にするというのが通説でした。しかしアルトと共に暮らすエルヴァは、見る見るうちに黒い痣が薄くなり、寿命もぐんぐん伸びていったのです。

もしかしたら黒い痣の進行具合は、覡自身の幸福度と深い関わりがあるのかもしれません。

次第にアルトは、エルヴァにとって精神的にも肉体的にもかけがえのない存在になっていきます。

2人の絆は、友情とも主従関係とも言い難い、特別な関係でした。

しかしそんな中、アルトとエルヴァが引き離される事態に……！？

実際のマンガを無料で今すぐ読みたい方は電子書籍サイトの無料ポイントを使用するのがおススメ！

本作はユノイチカ先生のデビュー作です。しっかりとしたファンタジーの中に、BL要素も織り交ぜられていて、なかなかに読み応えのある作品でした。

「戦うことを強要される少年」「寿命に大きな差がある2人の恋愛」と、シリアスな要素がふんだんに盛り込まれています。

しかも画力もかなりレベルが高く、世界観をよりイメージしやすいです。

ストーリー重視だけどちょっとしたBL要素がある作品を読みたいという方には、まさにぴったりの作品です！気になった方はぜひ手に取ってみてください。