【最新話更新】「魔鬼」第100話のネタバレと感想・考察｜めちゃコミ

「めちゃコミ」に掲載されている「魔鬼」最新話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

アリョナの宿からペソナ城に移ってからイネットは幸せでした。うわ言のように何度も愛を口にし、世話を申し出て、膝をつくヨハネス。自分に付き従うその姿はイネットを満足させましたが、半月もするとイネットは城を抜け出しました。 料金の精算のため、ヨハネスがアリョナの宿へ向かっているその隙に、窓から外へ出たイネット。

裸足に白いワンピース一枚 夜中の散歩にしては軽装過ぎるイネットに声を掛けたのは夜警に出ていた護衛兵士の1人です。逆らったら騎士を呼んでこの城を壊滅させると楽し気に笑うイネットに、兵士は川下のほうを指差しました。

兵士が指したほうにあるのはアリョナの宿にあったような 放蕩の場でーーー⁉

前回、イネットが城を飛び出したところで終わりました。その時はヨハネスの狂ってしまった姿に悲観しての行動かと思いましたが、全く違いましたね。 ヨハネスがいない隙に城を飛び出したイネットの顔はひどく楽しそうでした。まるで知らない公園に胸をときめかせる子供のような晴れやかな笑顔。今にも飛んでいきそうなほど軽い足取りで歩くイネットはひどく美しいと同時に、得体の知れない不気味さを感じさせます。

大きな瞳をくりりと輝かせて、声を掛けてきた警備の兵士に笑いかけたイネットはまさに魔女。 子どものように純粋で、魔女のように艶めかしく、人の心をおもちゃのようにイネットは思っている素振りさえ見せていました。今回の城からの脱走の際、イネットはヨハネス宛てに手紙を残しています。 城についてから侍女を断り、膝をついてイネットの足を洗ってくれたヨハネス。ほとんどの時間、ベッドの中で触れ合い、愛を囁き続けてくれたヨハネス。そんなヨハネスに手紙を書いているイネットが考えていたのは、どうやったらヨハネスが追いかけてきてくれるのか

怒りと焦りのギリギリのラインを突こうとしているイネット。まるで子供が親に対してとる愛情確認行動のようですよね。

ヨハネスに置手紙を残し、自分を知らない警備の兵士に腹を立てながらもイネットがやってきたのは川下にある街。兵士が教えてくれたそこにはアリョナの宿と同じように放蕩の匂い立ち込める光景が広がっていました。普通ならそこで引き返すはずです。しかし、子供のように好奇心いっぱいのイネットはなんの躊躇いもなくその街へ足を踏み入れます。

酒を浴びるように飲む男たちと、そんな彼らに商売を持ちかける女たち。夜だというのに明るく騒がしい街中を楽しそうに歩くイネット。こんなところ、来てはいけませんよね。 もちろん、女性一人で歩いていたら危ないというのもありますが、イネットは前の夫から暴力を受けています。こういう場では女性が男性に暴力を振るわれることも多く、トラウマを刺激しかねません。その嫌な予感は的中して、イネットは暴行されている女性を見つけてしまいました。思わず男性に殴り掛かろうとするイネットですが、その細腕で男性に勝てるとは到底思えません。イネット大丈夫でしょうか？

完全にイネットが狂ってしまいました。 ヨハネスはイネットに執着し過ぎでちょっと怖いですけど、その実力は折り紙付きですし、権力も地位もしっかり持っています。そのそばにいれば、一生安泰間違いなしなのに、イネットはそんなヨハネスを試そうと企んでいるようです。その行動が悪い方向に出なければいいのですが、心配ですね。

しかし、何よりも楽しみにしていたビンフリットの帰って来た日は大雨。 ビンフリットが旅立つときに口にした 不吉な日というにはふさわしい重苦しい空気が漂っていました。そんな不吉な日、物語は大きく動き始めます。

かつて、ディコメンの悪魔と呼ばれたイネットに隠されたある真実を知るビンフリット

なによりも楽しみだったビンフリットの帰郷により、想像外の絶望に突き落とされたグリゼルダ

雨が上がった不吉な日の夜とは思えない星空の下、満面の笑みで城を飛び出したイネット

姉に投げつけられた短剣を恍惚と自身の肩に突き立てるヨハネス

過去と現実が入り混じる物語、向かうのは歴史に隠された真実かーーー⁉

物語が進んできて、少しずつ真実が明らかになり始めましたね。それによって過去のことも入ってきて、少し状況が複雑になってきました。 今回わかったのはイネットがディコメンの悪魔と呼ばれるきっかけになった、嫁ぎ先で起きた虐殺事件ですがあの実行犯は悪魔に取りつかれたヨハネスです。今まではヨハネスに助けを求めたのがイネット本人だと思われていましたが、実はヨハネスにイネットのふりをして手紙を送っていたのは修道院にいた弟のビンフリット。 そのおかげでイネットはあの地獄から逃げ出すことに成功しましたが、その代わりにグリゼルダが地獄に叩き落される結果となってしまいました。

それを知らずにビンフリットを息子と呼んで可愛がり続けたグリゼルダ。もしかしたらビンフリットは自分がグリゼルダを絶望に追い詰めた張本人だとグリゼルダに気付いて欲しかったのかもしれません。その上で拒絶されることを望んでいたのに、帰ったビンフリットを迎え入れたグリゼルダはすごく嬉しそうでした。 想定外のグリゼルダの笑顔に、ビンフリットは罪悪感とグリゼルダに寄せていた好意の間で押しつぶされそうになってグリゼルダに襲い掛かったというのが一番しっくりくる展開な気がします。

しかし、まだ過去がしっかり明らかになっていませんし、ビンフリットの心情描写はまだ少ないのでまだ想定の範囲です。一体、グリゼルダとビンフリットの関係はこれからどうなってしまうのでしょうか？

ヨハネスはその身に宿る悪魔のこともあり、かなりイネットに依存しているのは明らかです。さすがにイネットが昼間に投げつけて、ヨハネスの肩に刺さったナイフをわざわざまた自分の肩に突き立てて、嬉しそうにしているヨハネスを見た時は驚きました。どうやらヨハネスは大怪我を負ったというのに、イネットから感情を向けられたことが嬉しくて仕方がない様子です。 そうさせているのは本当に悪魔の存在があるからなのでしょうか？

そして、イネットはヨハネスに置手紙を残して、幸せそうな笑顔でちょっとお散歩にでも行きますくらいの明るさで城を飛び出しました。その前にイネットの元を訪ねたのはビンフリットに襲われて、ボロボロになったグリゼルダ。もちろん、グリゼルダは何が起きたかをイネットに話していませんが、グリゼルダを迎え入れたときのイネットは夜に怯えているようでした。そんなイネットがどうして突然城を飛び出す決意を固めたのでしょうか？ ヒントは城を出る前に立ち寄った墓所でイネットが流していた血にありそうです。 大事なキーマンであるイネットを失ってしまったヨハネス。一体これから物語はどうなってしまうのでしょうか？

色々わかり始めた上に、キャラたちが一斉に動き出したことでもう物語は大激動です。これはもう少し物語が進んでからもう一度読み直したほうが、今起きているキャラたちの行動の理由もわかって、楽しめそうな予感がします！ 今はまだわかりづらい展開が続いていますが、これはすべてが明らかになった時すっきりする展開です！続きを楽しみに待ちましょう！

あの事件から1ヶ月、ビンフリットが城に返ってくる時期になり、グリゼルダはかつてのイネットたち兄弟を思い出しました。仲睦まじく、愛らしい3人の兄弟。しかし、今のヨハネスは悪魔となりイネットは言葉を失っています。
まるで息子のように愛して育てたビンフリットだけは守りたい。そう願うグリゼルダはヨハネスを拒絶しました。

しかし、それでもイネットがすべてと慕う悪魔に乗っ取られているヨハネスは、イネットにナイフを投げられてしまいました。そのナイフは肩に突き刺さりましたが、それでもヨハネスは愛情を感じ、唇を寄せます。そんなヨハネスを軽蔑の眼差しで見つめたグリゼルダ。彼女が部屋に帰るとイネットは微笑んでいました。

あの事件から臥せっていたイネットの口から零れた言葉に、ヨハネスの気配はひどく希薄でーーー⁉

ヨハネスがイネットに執着するのはその身に宿る悪魔、ヨハネスの前世であるイドリスのせいですよね。今回、終盤でグリゼルダに批判されたヨハネスの背後に出たのは間違いなくイドリスの姿でした。今までも悪魔の正体がイドリスを示唆する表現はありましたが、声まで変わり、姿まで現したのは今回が初めてですよね。

さすがのグリゼルダもヨハネスの変貌ぶりに驚いていました。いくら乳母とはいえ、ヨハネスとグリゼルダの間には主従関係があるはずです。にも関わらず、悪魔が宿っているからとこれまでヨハネスにかなり強気に出てきたグリゼルダ。これまで以上にイドリスが姿を現すようになったらその身に危険が及ぶ可能性があります。

それにイネットの様子がおかしいのも気になりますよね。たしかに目に光が戻りましたし、朗らかな笑顔は初夜に夫を失ったあの後から久しぶりに見る暖かさでした。しかし、どこか違うというか、なんだか異様な様子です。もしかしたらイネットにもなにか悪魔が宿っているのかもしれません。

イネットとヨハネス以外にも気になることがありますよね。それはグリゼルダの様子です。グリゼルダの持っている優先順位の中で一番下にいるのは間違いなく、悪魔に乗っ取られかけているヨハネス。そして、その次がイネットだとは思いますが、それよりも優先されているのが2人の弟、ビンフリットです。

次期公爵候補として育てられてきたヨハネスと初夜で婚約者を惨殺した魔女のイネットに比べ、ビンフリットはあまり際立ったところはありません。2人の弟らしく少し変わったところはありそうですが、それ以外の印象は特に普通といった感じです。そんなビンフリットにグリゼルダが執着するのは彼が兄や姉に比べて、普通だからというだけではなさそうじゃないですか？

15歳の時に一度子供を失ったことのあるグリゼルダにとって、17歳の時に乳母として面倒を見始めたビンフリットは息子同然です。だからこそビンフリットに失った子供の面影を追い求めているように見えました。そして、その想いは過剰になり、ビンフリットを自分の息子とさえ勘違いしている可能性もあります。そのビンフリットが離れてしまったから、イネットの面倒を見る仕事しかなくなったせいで、今のグリゼルダはイネットに依存するしかありません。

この歪んだイネットへの依存やビンフリットへの執着。物語に何かしら影響を与えそうです。

誰もが歪んだ世界で見ているだけで辛くなりますね。ページを捲るごとに恐怖が増しますが、それでも読む手を止めることが出来ません。どうやらそろそろ弟のビンフリットも物語に合流して来る様子。これからビンフリットも含めて、物語はさらに混沌の闇へと落ちていきそうです。これからが楽しみですね！

準備中です。

イネットの息子になるであろう男の名はヘンリックと言う名前でした。 イネットをかばいヘンリックに近付けないようにしているグリゼルダ。彼女は知らない男性と会話をさせるわけにはいかないとヘンリックを拒絶します。

ヘンリックの父親に嫁ぐのだから問題はないうえに、イネットの父からの許可は出ている。というヘンリックにグリゼルダも同行することになりました。

ミートパイは木から摘むと思っていたイネットは厨房に初めて足を踏み入れ、料理は摘むものではなく作るものだ。と知りました。 庭でピクニックをする3人、イネットは先ほどの光景を見たからかより一層パンを美味しく感じます。

ヘンリックはイネットの地位的に知る必要がなく、服や武器を作るのも下々の役目である。とぼやきます。 するとその言葉に驚くイネット。イネットはそのことすら知らなかったのです。

城壁も柱も、木もなにもかもが人の手を借りて作られていることを教えるヘンリックに、自分の浅はかさを反省しながらもイネットは感銘を受けました。

名声というものも人の手を使って得るものだ。と風が吹いたと同時にヘンリックは言います。 バルデルマがいま得ている名声も大きな功績があってこそなのです。

その名声には何も貢献した覚えがない。とイネットは目を伏せます。 そしてこれ以上ヘンリックの時間を貰ってはいけない。と言い自室に帰るのです。 ヘンリックが育った家に嫁ぐなら安心である。と言い残して。

帰り道にイネットは自分で自分のことをとてもちっぽけな存在だと思ってしまいます。 ヘンリックのおかげで自分の今置かれている境遇を思い出したイネットはヨハンに今日あったことを話したいと思うのです。

雨の中ただ立っているだけのヨハン。城に帰り、父に司祭たちの捜索を打ち切ることを報告します。 ヨハンが去ったあとの濡れたカーペットを汚れた。という理由で片付けさせる父。ヘンリックも一緒です。

そして父はヘンリックにイネットを連れていくように命じるのです。

魔鬼・第19話の感想

ねぇ、もしかしてヨハンと血繋がってないとかない？教えてくれない？ 気になってしかたないんだよーーー！

父親もクセあるとは思ってたけど、ヨハンの垂らした水滴だけでカーペット焼くってやばくない？ さっき人の手で作られてるって話したばっかやん。笑

そして裏の顔を見せましたね、ヘンリック。 1個仮説を立てるとしたら、実はヘンリックの父に嫁ぐんじゃなくてヘンリック自身に嫁ぐんじゃないかな。と思っているんですよ。

フェイクてきな？笑 さすがに無理があるか…

次から次へとややこしいことと人が出てくるから楽しくてしょうがない。

いや、はやく次の話が読みたいですね。

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