甘く濡れる嘘・第31話のネタバレと感想｜JOUR

「JOUR」に掲載されている「甘く濡れる嘘」第31話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

甘く濡れる嘘・第31話のネタバレ

自分を気遣う理英に、寧史の母親は心無い言葉を浴びせます。 理英に我が子を奪われると考えた彼女は、醜い感情をそのまま口に出したのです。

その現場を目撃していた寧史。 すぐさま間にはいって理英を連れて行こうとしました。

母親は寧史に触れますが、彼はその手を振りほどいて触るなクソババァ！と声を荒げます。

母親は、文也（兄）がいつまた悪くなるかわからないからここにいて！と叫びました。

すると寧史は何かあったら直接病院から自分に連絡がくるようにしてもらった…葬式には帰ってきてやると言いだしました。

実の母親に、今度こそ一人ぼっちになるなお前と心無い言葉を浴びせる寧史…。 理英は普段とまったく違う様子の寧史のことをただ見つめることしかできません。

理英を連れて帰ろうとする寧史。 母親は二人の間を引き裂くように理英のことを突き飛ばし、寧史に縋りつきました。

“お願い一人にしないで！”

しかし寧史の気持ちは変わりません。 それどころか一人が嫌なら兄貴が死んだときにでも一緒に命を絶ったらどうだととんでもない言葉を刺してきます。

一人で病院を出て行ってしまう寧史。

 

理英は寧史の母親に、あれはきっと寧史の本音ではないはずだと慰めるような言葉をかけます。

しかし理英に敵対心を抱く母親は彼女のことを突っぱねてこう告げました。

寧史が自分を見捨てるはずなんてない。 あの子は私が大好きだ。 どれだけ冷たく接してきてもいつだって必死に追いかけてきた！ あの子が諦めずに何度も何度も泣きながら自分を追いかけてくる姿を見て、母親になってよかったと心の底から思った。 こんなにも自分を大好きな人間がこの世にいるなんて…ぞくぞくした。

信じられないような話をしだした寧史の母親…！

なんと！彼女は幼少期の寧史にわざと冷たく接していていたのです…！ こんな歪んだ感情は愛でも母性でもありません…ただの自己満足です！

 

 

その後、理英は寧史と一緒にホテルで一泊することに。

寧史は自分の黒い感情を垣間見た理英が自分のことを軽蔑していると思っていました。

しかし彼女は何かを質問するでもなく、いつもと変わらぬ朗らかな様子で寧史に寄り添ってくれています。

全てを受け入れてくれそうな理英の優しさに、寧史は思わず幼少期のトラウマや葛藤などを全て彼女に打ち明けることにしたのでした。

 

寧史の母親は家庭環境に恵まれず孤独に生きてきました。 しかし寧史の父親と出会い、大恋愛の末にやっと幸せを手に入れたのです。

しかし過去の経験からか尋常ではないほど母親は父親を束縛するようになっていきました。

その執着心に疲れたのか、父親はだんだんと心を病んでいき…実家へと帰ってしまったのです。

母親は離婚に応じず、こうして生活費だけを仕送る別居状態という異様な家族の形が産まれたのでした。

悲しむ母親を見かねた兄は、自分が父親の変わりになると買って出ます。 それからというもの、母親は兄へ異様に執着するようになっていったのです。

寧史は、自分にも兄や母を手伝うことができるはずなのにと思いながら寂しい幼少期を過ごし、心を歪ませていきました。

寂しさはしだいに嫉妬に変わります。 寧史は、母親を独り占めできる兄を憎みました。

 

そして寧史が二十歳のころ、兄は事故に遭って植物人間に…。

眠り続ける兄の姿を見て、母親は信じられない一言を放ちます。

“これで文也を誰にも渡さずに済むわ。”

寧史にとって、母親は嫉妬と怒りを抑えきれない人の形をしたモンスターでした。

そんな彼女の血を、自分も受け継いでいるのだと…寧史は自覚しています。

母親に対する嫌悪感を募らせるたびに、寧史は自己嫌悪にも陥っていたのです―――。

 

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甘く濡れる嘘・第31話の感想

なかなかに奥の深い展開になってきました。 寧史の母親は、夫が出張に行くたびに他に女を作っているんじゃないかと嫉妬に狂ったようです。 本当に仕事で出張に出ているのに女の影を疑われてしまっては…確かに嫌になりそうですよね。

何よりも自分には信用がないのかとショックを受けてしまいそうです。 父親が心を病んだのは致し方なかったのかもしれません。

一体何をどうすれば寧史の家庭は幸せなままでいれたのか…難しすぎるこの問題に、答えはなかなか見出せませんね…。