金魚妻・着物妻(7巻)ネタバレと感想

「金魚妻」7巻より着物妻のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

 

着物妻(金魚妻7巻)のネタバレ

ある日、呉服屋・拾雄と娘の七五三に着ていく着物を合わせる紗綾。 着物を着るという目的のためだけに有名作曲家でお金持ちの夫と結婚した紗綾は、夫が何人愛人を作ろうと、夫の葬式で黒紋付を着るために離婚はしないのだと言います。

毎日着物を着て生活している紗綾は着付けも自分で難なくこなし、拾雄の兄・捨雄のデザインした着物の柄を気に入った様子です。

拾雄は紗綾に捨雄はまもなく死刑が確定する人殺しで、そんな人間がデザインした柄の着物を七五三に着ていくのはふさわしくないと言います。

しかし、紗綾は彼ほど自分の幸せを願って絵を描いてくれる人はいない、捨雄の絵が好きなのだと言うのでした。

拾雄がまだ子供だった頃、捨雄が描く絵が好きだと紗綾は捨雄といつも一緒にいました。 もっと自分の絵を描いてほしいと言う紗綾のお願いを捨雄は聞き入れ、捨雄は紗綾のヌードを描きます。その様子を見た拾雄は、捨雄ばかりずるいと嫉妬を感じます。

自分の身体でお金を稼ぎ、捨雄の家で着物を買うのが夢だと語る紗綾に、捨雄は着物の何が良いのか分からないと言います。

着物は自分の悪いところを隠し、上等な人間に見せてくれるお守りだと回答する紗綾。 捨雄と同じように、紗綾はたまに人を殺したくなり、みすぼらしい服を来ている人がいたらこいつなら殺していいかと思うのだそう。

しかし、その人が上等な着物を着ていたら手出しできないと考えるのでした。その後、捨雄は職人の道に進みますが、仲間と馴染めず兄弟子を殺します。

捨雄のせいで家族が住む場所を失ったと恨みを募らせる拾雄は、紗綾の着物に描かれた捨雄のデザインがあまりにも礼装としてふさわしくない柄だと訴えます。

紗綾は腹を立てますが、泣きながら訴える捨雄を見て諦めます。 紗綾が着物を脱ぐと、なんで捨雄ばかりと呟いた拾雄は紗綾の服を脱がせ、紗綾と身体の関係を持ちます。

後日、拾雄は刑務所で捨雄に七五三の写真を見せ、紗綾が捨雄がデザインした柄の着物を着なかったことを報告すると、捨雄は残念そうな表情を浮かべます。

そこへ突然、捨雄がデザインした柄の着物を来た紗綾が現れると、捨雄はすごくいいと涙を流すのでした。

 

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着物妻(金魚妻7巻)の感想

何よりも着物を着ることが大事な紗綾にとって、夫は完全に着物用の財布なようです。 愛人が夫といるところを見ても、全く動揺せず、妻だけが着る権利のある白無垢や黒紋付、黒留袖は着ないでとだけ伝えます。恐らく夫もそれを分かっていて不倫しているので、この夫婦は割り切った関係という感じがしますね。

そんな紗綾が想いを寄せていたのは殺人で刑務所にいる捨雄。 捨雄もなかなか独特なキャラクターで、全ての物がいびつに見えているようです。

捨雄が描いた紗綾の顔も目がたくさんあり、なんだか不気味でした。もしかしたら、精神的な病気で、人間関係が上手く築けず殺人を犯してしまったのかなと思いました。

紗綾も人を殺したくなることがあると話していたので、捨雄に親近感を感じて好きになったのかもしれません。