金魚妻・VR妻(8巻)ネタバレと感想

「金魚妻」8巻よりVR妻のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

 

VR妻(金魚妻8巻)のネタバレ

入院中の瑠璃子は、インドの神様にような青い肌、ラプンツェルのような長い髪、叶姉妹のようなボディにティンカーベルのような耳と服の「ルーリー」というアバターを使って、今日も「かもゐ」という幼い少年のアバターとオンラインゲームを楽しみます。

かもゐも実は入院中の患者で、身体が不自由になってから健康な友達の愚痴に共感できなくなり、話ができるのはルーリーだけだと言います。 瑠璃子も同じで、子供に介護させてきたことで特に娘には負担をかけ、嫌われてしまい、家を出て行ってしまったのです。

二人が話をしていると突然、ゲーム内で略奪者に島が一斉攻撃され、ルーリーは生活に必要な資材や食物を全て奪われてしまいます。 すると、ルーリーの元に瑠璃子の娘を投影した「ケイ」という島民がやってきて、食べ物がある島へ移住したい意志を伝えます。

10000ルビー払えば島民を引き止めることができる状況で、かもゐは自分のルビーを使うよう言います。 娘が出ていったときのことを思い出し、またやってしまったと呆然とした表情を浮かべるルーリー。

これはゲームだからとかもゐの好意を断ろうとしますが、ここで経験して感じたことは本物だというかもゐに言われ、島民を引き止めることを選択するのでした。

瑠璃子の病室を娘・敬子、息子・偉生、哲生が訪れます。敬子は家を出て、一人娘・イルマとメキシコに住んでおり、瑠璃子と会うのは父親の一周忌以来で五年ぶりです。

瑠璃子は偉生が用意したVRヘルメットを装着していて、内蔵されたカメラで目線を読み取ることで文字を入力し、子供たちと会話します。

偉生はゲームの履歴から、瑠璃子が加茂井新一という18歳の男性と一緒にゲームをしていることを知ります。

母親の起こした無理心中で全身にやけどを負って入院していて、鎮痛剤が聞かないほどの痛みを伴う重度のやけど治療を行なっている加茂井。 偉生がゲームは痛みを和らげてくれるからと加茂井にもVRヘルメットを用意してあげたのでした。

瑠璃子がゲームを再開すると、子供たち三人は病室を出て、瑠璃子の延命治療について話し合います。

瑠璃子はルーリーとして、かもゐに再び会いに行きます。 ゲームを続けたくても、できないところまで病気が進行してしまい、目を動かすのもやっとなのだと言うルーリーは、身辺整理だと言ってかもゐにお礼を言います。

目を見開き、涙を流すかもゐ。すると、ルーリーはかもゐのおでこにキスをし、最後にお願いがあると言います。

瑠璃子の延命治療について病院のカフェで話し合う三人。 延命拒否を希望する瑠璃子ですが、それが本意なのか分からない子供たちは慎重に判断しようと言います。

そこに現れたのは全身に包帯を巻いた加茂井。瑠璃子が延命治療の中止を希望していて、信じてほしいと言っていることを伝えに来たのでした。

その後、瑠璃子の延命治療は中止され、ルーリーのアバターは敬子に引き継がれました。

 

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VR妻(金魚妻8巻)の感想

病気で介護が必要だった瑠璃子が娘におむつ交換をお願いするのは仕方がないことだと思いますが、娘からしたら大変な負担だったでしょうね。 娘と息子たちが自分の介護分担について言い合いをしているのを見ていた瑠璃子はどんな気持ちだったのでしょうか。

自分のせいでみんなが不機嫌になっているのが分かっていても、自分では身体を動かせないから頼むしかない...自分がもしもそんな状態になって、子供たちから自分のことしか興味がないと言われ、自分の元から去っていってしまう状況と考えると辛いです。

きっと瑠璃子が自分のことでいっぱいで、子供たちのことをよく知ろうとできなかったのは事実でしょう

。しかし、かもゐとの会話を通して、すこしでも相手のことを知ろうとVRで会話をしていたのだろうなと思いました。なんだか全体的に切ないお話でした。