シジュウカラ・第47話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想 ｜ JOUR9月号

2022年8月2日発売の「JOUR」9月号に掲載されている「シジュウカラ」第47 話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

帰郷した忍が元夫・洋平と遭遇

忍は、母親に頼まれて実家の片付けに来ていました。

新幹線でわざわざ帰郷する忍ですが、母親はそんな彼女を気遣う様子もなく、次々に頼み事をしてきます。実家には兄がいるはずでしたが、どうやらろくに家のこともやらず仕事も週に2回バイトに行く程度でいい加減な生活を送っているようです。

そんな実家の現状を見て、なんだか心が疲れてしまう忍。

そんな中、母親に頼まれてスーパーに買い物にいった忍ですが、なんとそこで離婚した元夫・洋平と再会してしまいます！しかもその場には当時の浮気相手であり、千秋の母親でもある冬子の姿も……。

洋平はそそくさと逃げてしまうのですが、冬子はその場に残り忍に対してマウントをとろうとしてきました。

しかし忍はそんな冬子のことを相手にせず……。

洋平と冬子の現状

もともとは不倫関係だったこの2人ですが、離婚の前後では一度関係を経っていたはずでした。しかし洋平は離婚後しばらく無職で住む家もなかったため、頼る相手が冬子しかおらず、現在の状況的には現在は洋平が冬子の家に転がり込んだ形になります。

お弁当に半額シールが貼られているかを確認していた2人なので、金銭的にはあまり贅沢な生活ができない状況であることが窺えました。

洋平と冬子のことなんてもはやどうでもいい忍

洋平は住む家や金がない、冬子は千秋が出て行ってから一人でずっと寂しい……。2人は、利害関係が一致して共に生活を始めたはずでした。

しかし忍と遭遇した冬子は、洋平と一緒にはいたくないけれど仕方なく一緒にいるのだという内容の言葉を発します。さらにこの期に及んで、洋平が自分と浮気をしたのは忍に責任があると言い、過去の話を掘り返してマウントをとろうとしてきました。

そんな冬子に対して忍は、今となっては洋平も冬子もどうでもいいといった態度をとります。仕舞いには二人のことを「お似合い」と言い、その場を去って行きました。

忍にとってこの二人はもはやどうでも良い存在のようです。

奪い奪われた者同士

忍から陽平を奪った冬子。 冬子から千秋を奪った忍。

今の忍は洋平のことを心底どうでもいいと感じています。反対に、冬子はいつか千秋を忍から取り戻せるはずだと根拠のない考えを抱いたままです。

そのため冬子は未だに忍のことを敵対視して優位な立場をとろうとしますが、忍はそんな彼女のことを相手にしようとしませんでした。

奪い奪われた同士ではありますが、このあたりが忍と冬子が前に進めているか否かの大きな違いに思えます。

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前に進み始めている忍と、未だに千秋に執着し続けて時が止まったままの冬子。2人の心の変化の違いがよくあらわされている回でした。

冬子はもしかしたら、千秋を取り戻したいという叶わぬ願いをずっと抱いたまま年を重ねて死んでいくのかもしれませんね。一生報われない思いを胸に、寂しさを洋平などの好きでもない男と過ごして紛らわせ、自分の気持ちを誤魔化し続けて生きていくのかもしれません。

冬子が忍に奪われたのが男などではなく実の子供であるという点がまた難しいところではあると思います。母親はいつまでたっても母親とよく言いますしね。

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