鬼獄の夜・第173話のネタバレと感想｜マンガMee

「マンガMee」に掲載されている「鬼獄の夜」第173話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

右大臣たちの追手から逃れるために、山の奥へと逃げ込んだ紫蝶と陰斗。しかしその道中、右大臣の追手たちとは別の得体の知れない生き物たちによって山の洞窟へと追い込まれてしまいます。

直後、2人の前に現れたのは恐ろしい姿をした5体の巨大な鬼でした。
陰斗は紫蝶に洞窟の奥へ逃げるように指示を出し、自身は鬼たちに立ちはだかります。

紫蝶は陰斗の指示通り、洞窟の奥へ。
しかしこの洞窟は、地元の村人たちの間ではオハギ様という神様が住む場所で、入ったら最後生きて出ることはできないと言い伝えられている場所でした……。

陰斗はかつて都の英雄と称えられていただけのことはあり、巨大な鬼たちを者ともせず切り捨てていきます。 血塗れになりながら彼が思うたった一つの想いは、紫蝶をこの手で守るという執念にも似た想いのみでした。

洞窟の奥へと逃げ込んだ紫蝶。
しかしここでついに陣痛が限界を迎え動けなくなります。

紫蝶は、腹の中の子がこの場で出たいと訴えてきているように感じました。

彼女は、何が何でも無事に我が子をこの世に誕生させようと必死になります。

たった一人でのお産。
陣痛に耐えるのも、会陰切開も、紫蝶自らが一人で行いました。

今この世に自分の子として産まれ出でても、行きつく先は苦難ばかりかもしれない。それでも紫蝶は腹の痛みが「産まれたい」という我が子の叫びに聞こえ、必死で孤独なお産に耐えようとします。

鬼たちを始末し終えた陰斗が洞窟の奥へやってくると、そこには血塗れの我が子を抱き満身創痍の紫蝶の姿がありました。

さきほどの悍ましい光景やこれまでの血なまぐさい道とは裏腹に、驚くほど穏やかな表情を浮かべて身を寄せ合っている紫蝶と我が子。

陰斗はそんな2人の姿を見て、心の底から感謝の言葉を述べます。
その表情は先程の修羅の顔とは全くの別物です。

陰斗は一人の人間として、そして父親として、新たな家族を持てたことに対して紫蝶に心からの感謝を伝えました。

しかしそんな穏やかな時間も束の間、陰斗たちの前に再び目だらけが現れます。
直後やって来たのは、この地に「神の一族」として言い伝えられる魑筮（すだまめどぎ）一族たちでした。

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鬼によって家族を失った陰斗は、長い間自分の家族を持つことを夢みて生きてきました。その夢を桔梗や右大臣によって断たれていたのですが、ここでやっと自分の子と対面する夢が叶ったんですよね。赤ちゃんを抱く紫蝶を見つめる陰斗の表情が、ただの一人の人間って感じがしてなんだか涙が出てしまいました。

鬼獄の夜も最終話まで残り数話という作者コメントを発見しました。 今のストーリーは過去編であり、陰斗が鬼になり下がってしまう未来はどうしても変えられないのがとても切ないです。

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